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脱腸(そけいヘルニア)について

「鼠径(そけい)」とは、足のつけねの部分のことをいい、「ヘルニア」は、体の組織が正しい位置からはみ出した状態をいいます。

鼠径ヘルニアは、本来ならお腹の中にあるはずの腹膜や腸の一部が、鼠径部の筋膜の間から皮膚の下に出てくる下腹部の病気で、一般の方には「脱腸」と呼ばれています。その症状は痛みや違和感であり、そのまま放置しておくと筋膜の間が穴としてどんどん大きくなったり、その穴に入り込んだ腸が腐る場合もあります。

成人の鼠径ヘルニアは自然に治ることはなく、手術による治療になります。

当院では、この鼠径ヘルニアに対し、メッシュを用いて筋膜にできた穴を塞ぎ、お腹の壁の補強を内視鏡外科手術にて行っています。術後の痛みが少ないことから、働き盛りの成人男性の患者さまからは早期退院、社会復帰ができると大変喜んでいただいています。

足のつけねが腫れている人は、脱腸の可能性があります。ぜひご相談ください。

ヘルニアとは…

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レンガの壺に風船が入っているとイメージしてください。レンガに隙間があれば、風船がはみ出します。これがヘルニアです。風船の中は腸が入っていることが多く脱腸と言われます。レンガにあたるものが実際はお腹の筋肉、風船は腹膜という腸が入っている袋です。

治療

第1世代手術

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昔はレンガとレンガを縛って隙間を閉鎖していました。ところが、実際は弱いところを引っ張って縛るため、すぐに裂けたり(再発)、突っ張りが生じ、痛みの原因となりました。

第2世代手術

今から20年ほど前、その突っ張りをなくそうとレンガの隙間にプラグ(人工の蓋)を押し入れて蓋をするようになりました。突っ張りや痛みが軽減しましたが、人工物による違和感は残りますし、若干の再発例もありました。

第3世代手術:腹腔鏡下手術の登場

今度はレンガと風船の間にメッシュ(人工のシート)を入れる手術が登場しました。レンガの内側から固定するため腹圧にも強く、違和感も少なくなりました。しかし、今までの手術とは違い、特殊な器具(腹腔鏡)や特殊な技術が必要とされるため、限られた施設でしか行うことができません。当院ではヘルニアセンターを開設し、専門的に行っています。患者さまにとっては、非常にメリットのある手術です。

手術

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従来の手術痕

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内視鏡外科手術の痕

文責:千野 佳秀