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当院では、2024年7月11日(木)より、直腸肛門内圧検査をはじめました。
直腸肛門機能検査では、主に排便障害(排便困難・便失禁・便意頻回など)における直腸肛門の機能回復を目指し、訓練を行っていくことを目的とし、直腸肛門の機能を多角的に評価します。
肛門内圧検査とは、直腸肛門機能検査のうち、保険収載されている検査の一つで、
肛門内に細い管(圧センサー)を入れて、肛門の力を抜いた時や精一杯に締めた時の
締まる強さや肛門を締めた時の持久力を測定します。直腸肛門部における便の保持と排泄にかかわる種々の因子を客観的・定量的に評価することを目的としています。検査は10分程度で終わり、痛みはほとんどありません。
直腸癌術後の肛門機能低下の一例として、肛門を締める筋力低下があります。
肛門の圧が上がらないときは外肛門括約筋に損傷があることが考えられます。
また、おなかに力を入れた時に肛門の圧が上がるときは便をうまくだせない可能性があります。
このように内圧検査は便秘や便失禁の診断を行う上で重要な検査の1つです。
術前の肛門を締める力を測定し、術後の便失禁などを予測します。
<検査の対象となり得る症状>
・便が漏れるなど肛門の締まりが悪い
・残便感や排便困難な状態
・肛門狭窄があり排便困難な状態
・痔核、裂肛、痔瘻などで便が出にくい
・直腸痛があり便がでにくい
・直腸脱など肛門がゆるく脱出する
・肛門の変形や括約筋損傷が疑われる
・裂肛や痔瘻の術後機能障害が疑われる
・肛門異臭症や肛門神経症で肛門の緩さが気になる
便失禁や便秘といった排便障害は、生命には関わりませんが社会生活におけるquality of life(QOL)を著しく低下させます。
その症状・程度・原因に応じて適切に治療する必要があります。
便失禁のなかでも、トイレまで間に合わずに便が漏れる症状(切迫性便失禁)、
知らないうちに便が漏れている症状(漏出性便失禁)などがあります。
当院でも行える便失禁の専門的診療としては、2014年4月に保険収載された仙骨神経刺激療法などの治療があります。
検査結果に基づき、便失禁や便秘などの排便障害に悩む患者さまに適した診療をおこなって参ります。
診察のご予約について
外科治療を踏まえた診察をご希望される方は、第一東和会病院へお電話のうえ「肛門内圧検査」をご希望である旨をお伝え下さい。
ご予約の際は、お名前、生年月日、連絡先をお伝え下さい。
初診時選定療養費ついて
初診時に、他の医療機関等から紹介状をご持参されない場合は、初診時選定療養費として、7,700円をお支払いいただきますのでご了承ください。