お知らせ
経験を積んだ海外医師が2度目の研修に参加
台湾から来日した泌尿器科医・趙梓辰(ちょう ししん)先生が、ウロギネコロジー領域の技術研鑽を目的に、再び第一東和会病院での臨床研修に臨んでいます。
趙先生は2023年9月、当院の女性泌尿器科教育プログラムに初めて参加しました。きっかけは、当院ウロギネコロジーセンター長・竹山政美医師が国際外科学会(ICS)で行ったプレゼンテーションに感銘を受けたことでした。
今回は、2度目の臨床研修となります。


「自分の課題が明確になった」~執刀医の視点で挑む2度目の研修~
今回の研修にあたり、趙先生にお話を伺いました。
Q. 2023年9月に第一東和会病院で臨床修練生第一期生として、研修を終えられた後、今日までどのようにお過ごしでしたか?
A. 帰国後、台湾の病院で自分の患者さまの診療を始めました。しかし、台湾では「ウロギネコロジー」という独立した専門科がまだ確立されていないため、この分野で実践的な経験を積む機会は限られていました。
Q. 2回目の研修は、どのような目的を持って臨まれていますか?
A. 台湾で実際に手術を行うようになって、自分の技術面での課題がより明確になりました。
台湾の患者さまは日本の患者さまと生活環境が異なるため、同じ術式でも工夫が求められ、そのまま適応できないことがあります。その点を竹山センター長に相談したところ、「もう一度見においで。LSC(腹腔鏡下仙骨腟固定術)を中心に学ぶ機会をつくるよ」とお声かけいただきました。今回は主にLSC手術の技術向上を目的としています。
Q. 2年前の研修で日本に訪れたときと比べて、何か心境の変化はありましたか?
A. 今回は「自分が執刀医ならどうするか」という視点で手術を見ています。執刀の経験を積む中で、自身の技術的課題や改善すべき点をより客観的に捉えられるようになり、観察のポイントも具体的になりました。
Q. 今回の研修で得た学びを、帰国後どのように活かしたいですか?
A. 研修で得た知識や手技の細かな工夫を、日々の診療や手術の中で少しずつ実践していきたいです。日本で見た丁寧な手術の進め方や、チームで協力して患者さまを支える姿勢はとても印象的でした。帰国後もその姿勢を忘れず、自身の診療にも取り入れていきたいです。
国際的な交流で医療の質向上へ
国際的な医療交流を通じて、世界の医療の発展に寄与するとともに、当院の医療水準の向上にもつなげてまいります。今後も、国際的な視点をもって医療の未来に貢献していきます。

