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第一東和会病院

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令和6年度 第一東和会病院
病院指標
医療の質指標
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 12 144 152 167 332 761 919 2009 2244 935
当院は大阪府北部三島医療圏において中核的な役割を担う病院であり、幅広い年齢層の患者さまが来院されます。地域医療支援病院として高度急性期(重症で緊急に治療が必要な患者さま)の救急・手術・入院医療を中心に地域のかかりつけ医と連携して医療を提供しております。2022年4月には、新たに大阪府がん診療拠点病院の指定を受けるなど、多様な疾患に対応できるように病院機能の充実に取り組んでいます。内視鏡センター、内視鏡外科センター、脳卒中センター、膝スポーツ関節鏡センター、ウロギネコロジーセンターなどを有しています。また、医療圏を越えた広域からも多くの患者さまが来院されています。上記指標は令和6年度中に当院を退院した患者さまの総数を10歳刻みの年齢で集計したものです。当院が立地している高槻市の人口は令和7年6月末時点では約35万人で、うち約3割が65歳以上の超高齢社会(都市)に該当します。そのため年齢階級別退院患者数では、60歳以上の患者さまが多く、全体のおよそ8割を占めています。80歳代が最も多く、次いで70歳代となっています。20歳代以下では、外傷系疾患や虫垂炎などの入院が多く、30~40歳代では婦人科疾患や胆石や膝の靱帯・半月板の損傷などの手術入院が多くなっています。50歳代では消化器系や尿路系、骨盤臓器脱など多種多様な疾患での入院が多く、60歳代からは眼科系や悪性腫瘍(がん)などの疾患での入院が増えます。70歳代では脳卒中疾患が、80歳以上では肺炎、心不全や転倒による大腿骨骨折などが多くを占めています。地域の患者さまが健康で安心して過ごせるようにかかりつけ医との連携強化に努め、多種多様の疾患に対応できるようにこれからも病院機能の充実を図っています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 215 16.97 20.78 22.79 87.59
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 166 2.02 2.57 0.00 65.57
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 処置2なし 140 13.31 16.40 13.57 84.32
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 81 10.72 13.66 12.35 80.96
040081xx97x0xx 誤嚥性肺炎 手術あり 処置2なし 52 25.15 35.71 30.77 85.75
吐下血、腹痛、腸閉塞などの救急疾患から、消化器がん、慢性消化器疾患や、肺炎・尿路感染症・腸炎・憩室炎などの炎症性疾患など、消化器領域に限らず、 幅広く内科疾患全般の診療を担っています。当科では炎症性疾患の患者さまの治療を多く実施しています。肺炎、尿路感染症の患者さまが多く、重症度により治療に要する期間も様々ですが、系列病院や地域の後方病院、施設と連携して退院調整に取り組み、多くの症例で全国平均より短い期間で退院できています。 2位は大腸の良性ポリープに対する内視鏡下の切除術です。表は上位5位の実績ですが、6位に内視鏡で病変を一括で切除する結腸のESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)が入りました。胃、食道、十二指腸、直腸などの臓器に対応しています。内視鏡センターには常勤医師9名が在籍し、消化器内視鏡による治療を行っています。消化器内視鏡治療は患者さまの身体への負担を軽減できる治療方法です。内視鏡に高解像度の超音波が備わった超音波内視鏡 (EUS) を用いて、胆・肝・膵の疾患に対する診断や内視鏡治療も行っています。
内視鏡センターは24時間365日、夜間・休日の内視鏡手術も対応可能です。救急・近隣医療機関からの紹介患者さまも多く受け入れ、三島医療圏の皆さまの健康を守っています。
また、当院の医師は、臨床教育教授として医学生・研修医を指導し、当院医師への教育・技術の向上にも努めています。 治療において複数の選択肢がある場合は消化器外科と合同カンファレンスを実施し、他科と連携した質の高い医療を提供しています。
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900x0 心不全 手術なし 処置1なし 処置2なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 99 17.29 17.33 14.14 87.40
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 処置2なし 72 18.83 20.78 19.44 88.35
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 処置2なし 35 15.80 16.40 17.14 82.94
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 21 10.52 13.66 0.00 86.57
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 処置1あり 16 2.00 2.02 0.00 59.94
1位の心不全患者さまは、左室駆出率(心臓が1回に送り出す血液量の割合)の低下を認めない心不全(HFpEF)の割合が高くなっています。原因としては、高血圧、虚血性心疾患、心臓弁膜症、心筋症、不整脈、心筋炎などがあり、薬物療法を主体に予防や治療を行っています。心臓カテーテル検査、治療、メカニカルサポート、手術の適応となる患者さまに対しては、大阪医科薬科大学病院と連携を取り、スムーズな治療が行える体制を構築しています。心不全治療では「心不全サムスカ導入パス」を運用し、計画的な入院治療を行っています。心不全のうっ血コントロールに適した利尿薬ですが電解質異常などのリスクがあるため、入院による導入が必要です。また、2025年度からは心不全療法士と連携した心不全教育入院を開始しました。心不全手帳を用いた生活指導(食事・運動)、心不全教育、内服調整を行いながら、心不全の重症化予防に取り組んでいます。内科系疾患では2位の誤嚥性肺炎、3位の肺炎、4位の尿路感染症などの炎症性疾患の患者さまが多く、内科医師全員で診療しています。5位には循環器疾患の原因となる睡眠時無呼吸症候群のPSG精査(終夜睡眠ポリグラフィー)入院が該当し、CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)導入を積極的に行っています。ペースメーカー植え込み術や深部静脈血栓症などの治療にも対応しています。
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く) 処置2_1あり 33 11.00 13.77 6.06 70.24
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス,非ケトン昏睡 処置2なし 定義副傷病なし 13.07
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 処置2なし 20.06
100392xx99xxxx カルシウム代謝障害 手術なし 13.79
110275xxxxxxxx 急性腎炎症候群 10.68
入院症例の多くは血糖コントロールを目的とする入院で糖尿病専門医によるきめ細やかな診療を行っています。医師以外にも管理栄養士、薬剤師など、多職種が連携し、患者さまをサポートしています。特に療養において重要となる生活習慣について、個々の患者さまの問題点を抽出し、問題解決につながる指導を実施しています。合併症や病態の精査も行っており、必要があれば循環器内科、眼科などの他科と連携した治療を行っています。
その他、低血糖による意識障害や糖尿病により腎機能が低下した方などの救急疾患や他科入院で血糖コントロール不良な患者さまに対しても他科と連携して診療を行っています。当院は高槻市医師会の地域連携クリティカルパス「糖尿病」に参加しています。糖尿病の患者さまが入院・外来通院において切れ目なく医療が受けれるようにに地域で支援しています。
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx0200xx 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 処置1なし 処置2なし 137 5.67 7.05 6.57 65.36
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 111 3.28 4.54 0.00 72.66
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 57 5.14 5.99 0.00 64.40
060150xx02xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴うもの等 56 5.93 9.49 3.57 54.66
060340xx02100x 胆管(肝内外)結石,胆管炎 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 処置1あり 処置2なし 定義副傷病なし 45 10.40 17.54 4.44 76.11
10名の内視鏡外科医が在籍し、8名が技術認定医(一定の要件を満たし、技術認定試験に合格)を取得しています。2019年6月には腹腔鏡手術1万症例 を達成しました。腹腔鏡手術は短い入院期間で退院することが可能である、患者さまに負担の少ない手術です。1年間で約700例の腹腔鏡手術を行っています。上位5疾患のほとんどが腹腔鏡手術による症例です。上記疾患以外にも、悪性腫瘍や肛門疾患、腸閉塞など消化器疾患の手術を多く行っています。また、夜間や休日も含む24時間365日緊急手術が可能な体制を整えており、内視鏡外科センターとして近隣の医療機関からの紹介患者さまも多く受け入れています。2022年4月に大阪府がん診療拠点病院の指定を受けました。悪性腫瘍の手術や手術を施行した患者さまへの定期的検査や、化学療法による補助療法も行っており、認定看護師を含めた多職種チームで患者さまの治療に取り組んでいます。当科では上位5疾患で入院された多くの患者さまが全国平均の入院期間より短い期間で退院しています。急性腹症ホットラインを設置し、地域の医療機関からの緊急を要する症例については消化器外科医が直接、電話を受ける体制を設け、迅速な対応を心がけています。また、消化器症状でお悩みの患者さまにお気軽に問い合わせいただけるように消化器外科外来直通のダイアルを設けています。(TEL:072-671-7011)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む) 腹腔鏡によるもの等 19 4.84 5.97 0.00 53.68
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 14 5.29 5.88 0.00 43.36
120220xx01xxxx 女性性器のポリープ 子宮鏡下有茎粘膜下筋腫切出術,子宮内膜ポリープ切除術 2.72
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 処置2なし 9.84
120190xx97xxxx 女性生殖系の炎症性疾患(その他) 手術あり 3.59
当科は婦人科内視鏡学会の認定施設であり、子宮筋腫や子宮内膜症、骨盤内癒着、卵巣腫瘍などの良性疾患の鏡視下手術(腹腔鏡・子宮鏡)を主に行っています。近隣医療機関からの紹介患者さまも多く受け入れています。また、不妊専門施設と連携して不妊症に対する手術も積極的に行っております。1位の卵巣腫瘍、2位の子宮筋腫、5位の子宮附属器の炎症性疾患はいずれも腹部を大きく切開しない鏡視下手術が可能であり、短期間で退院することができます。クリニカルパス(入院中の予定・スケジュール表)を作成して治療・検査のスケジュールを患者さまと共有しながら診療に取り組んでいます。病巣が大きく腹腔鏡下での手術が困難な症例では、開腹手術も行っています。3位は粘膜下筋腫や子宮内膜ポリープで子宮鏡下手術を行っています。1泊2日の入院や外来での日帰り治療にも対応しています。4位は子宮の悪性腫瘍を開腹手術で摘出した症例です。健康診断などで偶然発見された悪性腫瘍は当科でも手術を行うことが可能です。術後に放射線治療が必要な症例については、近隣の大学病院と連携して治療を行っています。
また、外来では月経不順、月経困難症、更年期症状などに対して総合的に診察を行い、ホルモン治療、漢方治療、プラセンタ注射などを行っています。また、婦人科領域の健診・予防注射にも対応しており、早期発見・疾患予防にも努めています。
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120090xx97xxxx 生殖器脱出症 手術あり 426 6.92 7.74 0.00 72.90
11013xxx02xxxx 下部尿路疾患 尿道狭窄内視鏡手術等 80 4.34 5.49 0.00 68.64
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 処置2なし 6.81
160960xx97x0xx 膀胱・尿道損傷 手術あり 処置2なし 9.65
11013xxx97xxxx 下部尿路疾患 その他の手術あり 10.68
尿漏れの原因にもなる生殖器脱出症に特化して治療を行っています。患者さまは全国規模で来院され、最も多い手術は子宮脱、膀胱脱などの骨盤臓器脱に対するもので、次いで尿失禁に対する手術となっています。3位は膀胱腫瘍に対する内視鏡的切除手術の症例です。その他の診療として、難治性過活動膀胱に対しては神経を刺激して尿失禁を改善させる仙骨神経刺激装置植込術を行うこともできます。間質性膀胱炎に対する手術も行っています。内服治療では効果がでない過活動膀胱に対しては、2020年に保険収載されたボトックス膀胱壁内注入療法も行っています。これらの手術や治療を通じて骨盤臓器脱や尿失禁(尿もれ)でお悩みの方の症状改善に努めています。お悩みの方はお気軽にご相談ください。 また、ウロギネコロジーセンターの活動をまとめた YouTubeチャンネル(女性泌尿器科・ウロギネコロジーチャンネル)を開設していますのでご視聴ください。
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 処置2なし 206 5.31 6.81 0.00 70.58
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 処置1あり 26 2.00 2.45 0.00 75.00
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 23 10.91 13.66 8.70 70.70
110280xx03x0xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 内シャント血栓除去術等 処置2なし 22 2.14 3.82 4.55 75.32
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 定義副傷病なし 13 3.16 5.16 0.00 69.00
1位は膀胱癌に対する内視鏡的切除手術で、当院は大阪医科薬科大学病院と連携して手術を行っています。加齢に伴い発症する前立腺の疾患に対しては腹腔鏡手術や内視鏡的切除術を行っています。2位は前立腺がんの検査入院で、1泊2日の短期入院パス(入院中の予定・スケジュール表)に基づいて診療に取り組んでいます。3位は尿路に細菌感染を起こして入院が必要となった症例です。4位は慢性腎不全の透析治療に用いるシャントの閉塞・狭窄を改善する治療です。5位は尿管にステントという医療器具を用いて、水腎症や尿管狭窄を改善する手術です。また、当院は24時間365日の救急医療を行っており、尿路結石・尿閉・血尿など泌尿器領域の急性疾患にも幅広く対応しています。女性特有のお悩みには女性医師が対応しています。女性泌尿器科と連携していますので予約の際にご相談ください。
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩,股等 179 19.78 25.29 79.89 83.67
160620xx01xxxx 肘,膝の外傷(スポーツ障害等を含む) 腱縫合術等 79 11.99 12.71 2.53 28.47
160760xx01xxxx 前腕の骨折 骨折観血的手術 前腕,下腿,手舟状骨等 72 3.04 5.95 2.78 70.53
160690xx99xxxx 胸椎,腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む) 手術なし 65 16.00 19.16 80.00 83.31
070050xx97xxxx 肩関節炎,肩の障害(その他) 手術あり 62 16.56 20.26 33.87 66.77
24時間365日、骨折などの外傷性疾患の緊急患者さまを受け入れています。また、大阪医科薬科大学病院、近隣の関連病院、開業医の先生方から紹介していただく関節外科疾患を中心に診療を行っています。膝関節、肩関節、足関節、脊椎・脊髄疾患など、運動器ごとに専門がおり、質の高い医療を提供しています。 1位の大腿骨近位部骨折と4位の胸椎・腰椎圧迫骨折は骨粗鬆症を背景とすることが多く、高齢者の増加に伴い、増加傾向にあります。スポーツ関節鏡センターではスポーツによる膝前十字靱帯損傷を中心とした膝関節障害や腱板断裂などの肩関節障害に対して関節鏡を用いて専門的に手術を行っています。若年のスポーツ外傷から高齢者まで骨折、靱帯損傷、変性疾患など幅広く治療しています。運動機能の回復には術後のリハビリテーションが重要ですが、当院には運動器ごとのエキスパートが在籍しています。さらに当グループの系列にリハビリテーション病院を有しており、急性期から回復期まで連続して治療を行うことでできるだけ短い入院期間で在宅復帰していただけるよう体制を整えています。
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060xx99x40x 脳梗塞 手術なし 処置2_4あり 定義副傷病なし 98 14.67 16.89 32.65 76.73
010060xx99x20x 脳梗塞 手術なし 処置2_2あり 定義副傷病なし 35 13.46 16.94 31.43 75.03
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 処置1なし 処置2なし 定義副傷病なし 33 19.15 18.68 60.61 68.85
010060xx99x41xx 脳梗塞 手術なし 処置2_4あり 定義副傷病あり 26 24.38 29.66 57.69 85.27
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 処置2なし 定義副傷病なし 23 10.39 11.90 4.35 82.91
脳卒中診療(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血等)に力を入れています。脳卒中ホットラインを開設し、救急患者さまを速やかに受け入れる体制を整えています。一般社団法人脳卒中学会より一次脳卒中センターに認定されています。地域の脳卒中センターとして24時間365日、急性期血栓溶解療法(t-PA静注療法)、脳血管内手術(カテーテルによる血栓回収術など)、開頭手術などの高度な治療を緊急で行える体制を整備しています。早期にリハビリテーションを開始し、身体機能の改善に取り組んでいます。1位から4位は急性期の脳卒中に該当する疾患です。5位は頭部打撲後に遅発的に発生する慢性硬膜下血腫を洗浄・除去する手術です。他にも頭蓋内損傷などの急性期の外傷性疾患やてんかん発作、未破裂脳動脈瘤に対する検査入院からコイル塞栓術などの脳血管内治療も行っています。脊柱管狭窄症・椎間板ヘルニアなどの脊椎疾患にも幅広く対応しています。急性期治療終了後は、病状に応じて東和会グループを始め、近隣の回復期リハビリテーション病院、慢性期療養型病院、地域のクリニック等と連携して治療を行っています。
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障,水晶体の疾患 手術あり 片眼 345 2.02 2.49 0.00 76.42
020220xx97xxx0 緑内障 その他の手術あり 片眼 71 3.83 4.52 0.00 78.94
020200xx9710xx 黄斑,後極変性 手術あり 処置1あり 処置2なし 41 4.29 5.47 0.00 73.10
020200xx9700xx 黄斑,後極変性 手術あり 処置1なし 処置2なし 34 4.59 5.58 2.94 79.09
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり 片眼 26 3.92 4.83 0.00 72.12
1位の白内障は、主に加齢によって目の水晶体が濁る病気です。当院では日帰り手術を推奨していますが希望に応じて入院加療を行っています。2位の緑内障・5位の硝子体疾患は放置すると失明の危険性がある重篤な疾患であり、手術による治療を行っています。3位・4位は糖尿病網膜症や黄斑円孔などの網膜疾患です。これらの疾患は、全国の他病院の平均的な入院日数より短い期間での退院が可能です。そのほかにも鼻涙管閉塞症や斜視、眼瞼下垂症などに対する手術も行っています。
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 24 4.75 5.84 0.00 54.04
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍,急性扁桃炎,急性咽頭喉頭炎 手術なし 10 4.60 5.63 0.00 33.70
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり 6.68
030340xxxxxxxx 血管運動性鼻炎,アレルギー性鼻炎<鼻アレルギー> 5.12
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし/td> 4.67
1位と4位は、内視鏡下に行う、鼻腔、副鼻腔の手術です。薬が効かない場合や再発を繰り返す場合に手術を行っています。2位はのどの急性炎症疾患です。高熱を伴う場合や膿がのどに溜まった場合、炎症がひどく、息の通り道(気道)が狭窄している場合などに入院治療を行っています。3位は咽頭や耳下腺、鼻副鼻腔、舌など耳鼻科領域に発生する良性腫瘍を切除した症例です。5位の前庭機能障害は急性発症した耳鼻科領域のめまい症疾患です。扁桃摘出症例や、顔面神経麻痺・突発性難聴など入院でステロイド点滴が必要な症例を、地域の病院・診療所から受け入れています。これらはクリニカルパス(入院中の予定・スケジュール表)による標準的診療計画に基づいた入院診療で行っています。入院される症例では、基礎疾患として糖尿病を合併されていることが多いため、看護師、薬剤師・管理栄養士も治療に参加し、チームで患者さまをサポートしています。その他は中耳炎、外耳炎、耳鳴、などの疾患も取り扱っています。
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む))等 処置1なし 21 9.19 9.77 0.00 73.95
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 5.50
090010xx97x0xx 乳房の悪性腫瘍 その他の手術あり 処置2なし 6.48
090010xx99x30x 乳房の悪性腫瘍 手術なし 処置2_3あり 定義副傷病なし 5.48
090020xx97xxxx 乳房の良性腫瘍 手術あり 3.94
乳腺外科では、乳腺疾患の診断および治療、遺伝性腫瘍のご相談など、最新の知見をもとにした乳腺疾患の診療を行っています。
標準的治療を基本としますが、患者さま一人ひとりに合った治療が行えるよう配慮しています。1位から4位は乳がんに対して手術を行った症例です。乳がんは治療によって治る可能性が高い病気です。早期発見、治療には定期的な健康診断の利用をお勧めします。手術だけでなく、抗がん剤やホルモン剤、さらに分子標的治療薬などによる薬物療法も行っています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 52 15 36 17 1 7
大腸癌 76 41 32 69 37 1 7
乳癌 20 1 7
肺癌 1 7
肝癌 1 7

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

5大癌とは、発症症例数が多いとされる胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝臓癌のことを指し、StageⅠ~Ⅳの分類は癌の進行度と拡がりの程度を表すものです。 UICC(国際対がん連合)が定めた腫瘍の病気分類を元に、T(原発腫瘍の拡がり)、N(所属リンパ節転移の有無と拡がり)、M(遠隔転移の有無)を評価 しています。当院では消化器系癌が多く、また、StageⅢ、Ⅳの症例も多く、重症例が多いことが分かります。大腸癌は進行癌(大きくなっていたり、できた場所から広がっている癌)の割合が高くなっています。大阪府がん診療拠点病院として手術や化学療法などを組み合わせた集学的治療や緩和ケアの提供、さらに高度な技術の提供に努めています。他の大阪府がん診療拠点病院との連携や、がんに関する各種情報の収集・提供等を通じて地域全体のがん医療の向上に貢献します。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 30 8.77 42.30
中等症 148 12.27 78.80
重症 80 15.59 80.85
超重症 32 17.56 83.06
不明 0 0.00 0.00
市中肺炎とは、普段の社会生活を送っている中で罹患した肺炎のことを指し、重症度は、A-DROP「年齢(Age)」「脱水(Dehydration)」「呼吸(Respiration)」「意識障害(Orientation)」「血圧(Pressure)」に基づき、評価します。重症度が高いほど平均年連は高くなっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 204 20.76 79.05 39.37
その他 17 12.76 77.18 3.17
この指標は、脳梗塞で入院された患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を発症から入院までの日数別に示しています。脳梗塞とは、脳動脈の閉塞、または狭窄により脳虚血を来たし、脳組織が壊死、または壊死に近い状態になることをいいます。後遺症が残ることも多く、長期間のリハビリテーションを必要とするためリハビリテーション専門病院に転院する患者さまが多く、転院率が高い傾向があります。当院では脳卒中センターを開設し、24時間365日体制で脳卒中の診療を行っています。提供している専門診療としては、「発症4.5時間以内の超急性期脳梗塞に対するt-PAを用いた経静脈的線溶療法」や「超急性期脳梗塞に対する血管内治療(機械的再開通療法や局所線溶療法)」を行っています。術後は早期にリハビリを開始して病状の進行を抑え、身体機能の改善に努めています。急性期治療後は退院していただきますが、東和会グループのリハビリテーション専門病院で充実したリハビリプログラムによる治療を受けていただいたり、近隣のリハビリテーション専門病院に紹介するなど、患者さまにとって最良の方法を選択しています。その他には軽微な症状で入院された症例が含まれており、在院日数や転院率が低くなっています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 137 0.69 1.40 0.73 66.42
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 64 0.08 4.34 0.00 66.34
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル以上 53 0.13 1.17 0.00 67.60
K688 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術 50 1.52 11.04 16.00 83.84
K654 内視鏡的消化管止血術 45 1.09 9.89 26.67 78.24
当院は日本消化器内視鏡学会指導施設の認定を受けており、指導医・専門医として認定されている医師と消化器内視鏡技師の資格を持つスタッフが、安全で質の高い治療を行っています。臨床教育教授として医学生・研修医に指導している常勤医師も在籍しており、技術の向上に取り組んでいます。1位・3位の内視鏡的ポリープ・粘膜切除術は患者さまのニーズに合わせて、日帰りの外来手術も可能です。2位の内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は身体的負担の少ない低侵襲手術で、早期がんが対象です。大腸、胃、十二指腸、食道などの臓器に対して行います。4位は胆管の閉塞を解除するために胆道にステントを留置した症例です。5位は消化管の出血病変を止血する手術です。当院では24時間365日緊急内視鏡が対応可能な体制を整えており、吐下血や消化管異物、急性胆管炎などの緊急内視鏡手術にも対応しています。その他で、食道、十二指腸、大腸ステント留置や胆・肝・膵に対する内視鏡的治療を積極的に行っています。消化器外科医と合同カンファレンス(治療方針についての話し合い)も実施し、他科と連携した質の高い治療を提供しています。
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 218 0.89 4.69 6.42 66.73
K634 腹腔鏡下鼠経ヘルニア手術(両側) 112 0.95 1.60 0.89 73.16
K671-21 腹腔鏡下胆管切開結石摘出術 胆嚢摘出を含むもの 65 0.95 8.95 10.77 76.72
K718-22 腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴うもの 58 0.10 5.31 3.45 54.48
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの 45 0.36 2.82 0.00 42.64
当科は日本内視鏡外科学会の技術認定医8名の体制で、24時間365日緊急手術に対応しています。急性腹症ホットラインを開設し、重篤な消化器病変の救急を市外からも受け入れています。手術の多くは腹腔鏡下で実施しており、上位5位の手術は良性疾患の手術が占めています。がん治療にも力を入れており、胃、結腸、直腸、など様々な消化器疾患の悪性腫瘍に対して外科的治療を行っています。その他には、腹腔鏡・内視鏡合同手術(LECS)を消化器内科医師と行っています。患者さま個々の状態に合わせ、安全性と病気の進行具合とのバランスを考慮し、身体にかかる負担が少ない治療を心掛けています。
従来は2回に分けた(内視鏡的乳頭切開術+腹腔鏡下胆嚢摘出術)手術が必要でしたが、腹腔鏡下胆管切開結石摘出術(胆嚢摘出を含む)では一度の手術で治療ができます。乳頭切開による膵炎や胆管炎・結石再発のリスクを回避できます。全国的にも非常に珍しい当科の特徴的な手術でより短い期間で退院が可能です。
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの) 18 0.83 3.00 0.00 53.89
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術
K872-2 腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術
K872-31 子宮内膜ポリープ切除術(電解質溶液利用)
K861 子宮内膜掻爬術
日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医が在籍しており、不妊の原因となる子宮や卵巣の良性疾患に対する腹腔鏡手術を積極的に行っています。不妊を伴う患者さまの手術は不妊専門施設と連携しています。子宮鏡手術も取り入れています。鏡視下手術(腹腔鏡・子宮鏡)は腹部を大きく切開しないため、短期間で退院することが可能です。常に患者さまへの負担が少ない治療を心掛けています。病巣が大きく腹腔鏡下での手術が困難な症例では、開腹手術も行っています。患者さまにとって最適な術式を選択し、安全性を十分に考慮し、手術を行っています。また、腹部を全く切開せず膣から行う腹腔鏡手術(vNOTES)も導入しています。子宮鏡下でポリープ切除術も行っており、1泊2日の入院手術と日帰りの外来手術にも対応しています。女性ホルモンの減少に伴い、発病するGSM(閉経関連泌尿性器症候群)に対するレーザー治療も行っています。デリケートゾーンの不快な症状の改善が見込めます。
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K802-21 膀胱脱手術 メッシュを使用するもの 231 1.01 5.31 0.00 75.26
K865-2 腹腔鏡下仙骨腟固定術 96 1.03 5.13 0.00 65.56
K8232 尿失禁手術 その他のもの 75 1.05 2.25 0.00 68.23
K860 腟壁形成手術 26 1.00 3.04 0.00 76.23
K860-2 腟断端挙上術(腟式、腹式) 22 1.00 3.36 0.00 54.67
九州から北海道まで全国から多くの方が来院されます。主に骨盤臓器脱、腹圧性尿失禁に対する手術を実施しています。骨盤臓器脱ではLSC(腹腔鏡仙骨膣固定術)と膣式メッシュ手術を積極的に行っています。比較的軽度な骨盤臓器脱では筋力を向上させることで症状の改善が見込めます。市が開放している施設に赴いて、骨盤底筋体操を実施する骨盤臓器脱予防の活動を2024年度から開始しました。また、当科の技術を学びたいと希望された医師を海外から迎えるなど、グローバルに活動しています。患者さまの安全、QOLの改善を第一に考え、日々技術を磨いています。
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 218 1.26 3.30 0.92 71.90
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 24 1.04 7.29 4.17 79.04
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 (初回) 20 0.00 1.10 5.00 74.90
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 18 0.33 1.89 0.00 68.39
K841-5 経尿道的前立腺核出術
最も多いのは膀胱癌に対する切除手術です。内視鏡を用いて開腹せずに行う安全性の高い手術です。2位の経尿道的尿管ステント留置術は、尿の通り道を確保 する治療です。尿管に石が詰まったり、何らかの病気により、尿管が狭くなった場合、水腎症(腎臓に水がたまる)の発症などの危険性があります。手術では尿管内にステントという器具を配置することで尿管が詰まるのを防ぎます。3位は人工透析が必要な患者さまのシャント(人工血管)の拡張術・血栓除去術です。4位の経尿道的尿路結石除去術は、麻酔下で尿道から尿管鏡を挿入し、結石を目視しながらレーザーで破砕する手術です。5位は前立腺肥大症に対する内視鏡を用いた経尿道的切除手術で増加傾向です。前立腺がんに対する腹腔鏡下手術も増加傾向です。
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 134 1.31 13.10 65.67 81.07
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 132 1.36 4.53 12.88 63.89
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 101 1.42 17.79 77.23 82.12
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術 前腕、下腿 100 0.93 1.42 1.00 41.77
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 88 1.25 16.58 80.68 73.95
1位・3位の多くは、大腿骨近位部骨折に対する手術です。大腿骨近位部骨折は早期に手術を行うことで、機能予後、生命予後(経過)が良くなることが報告されているため、当院では可能な限り早期手術に取り組んでいます。2位は前腕・下腿骨の骨折に対する手術です。受傷後、できるだけ早期に手術を行い、リハビリテーションを開始することで、患者さまのADL(日常生活動作)低下防止に努めています。4位の骨内異物除去術(抜釘術)は、多くの場合は短期入院(2泊3日)で行っています。5位の関節疾患には、人工関節置換術以外にも関節形成手術や関節温存手術である高位脛骨骨切り術も積極的に行っています。その他では膝スポーツ障害に対して膝前十字靭帯再建術、膝半月板手術などの手術や肩腱板断裂、外反母趾手術、足関節靱帯再建術などの手術を各部位の専門医が担当しています。手術後は東和会グループ系列の回復期リハビリテーション病院で集中的にリハビリを行い、早期回復に多職種で取り組んでいます。
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 29 0.69 11.17 13.79 83.52
K1342 椎間板摘出術 後方摘出術 24 1.21 8.75 4.17 64.25
K1421 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(前方椎体固定) 20 1.00 5.90 10.00 56.95
K178-4 経皮的脳血栓回収術 17 0.59 31.12 64.71 81.59
K164-5 内視鏡下脳内血腫除去術 15 1.13 32.60 86.67 71.93
1位は脳神経外科領域において特に多く行われている手術です。慢性硬膜下血腫はご高齢の方の頭部外傷が主な原因とされており、外傷後1-2ヶ月で発症することが多いです。発見が遅れると重篤化し、生命に危険を及ぼす可能性があります。2位、3位は脊椎疾患の手術でクリニックから紹介される多くの症例に対応しています。4位は脳血管に血栓が詰まることで起こる超急性期脳梗塞に対する血栓回収術です。脳梗塞は突然発症し、重い障害を残したり、命を落とすこともある危険な病態です。1分1秒でも早く治療を開始し、詰まった血管を再開通することで、症状の改善や軽減が期待できます。当院では脳卒中センターを開設し、24時間365日脳卒中の診療を行っています。救急隊から受け入れ要請が入ると、救急隊到着前より情報を各部署と共有し、少しでも早く治療を開始できるよう努めています。5位の手術は脳内の出血により、脳が圧迫され、生命に危険を及ぼす病態に対して血腫を除去した症例です。内視鏡下で手術を行うため、開頭手術に比べてより患者さまへの負担が少ないことが特徴です。いずれの治療に際しても、迅速に診断し、治療を早期に始めることを心がけています。
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 365 0.01 1.06 0.00 76.20
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術 網膜付着組織を含むもの 100 0.00 3.54 1.00 73.43
K2682イ 緑内障手術 流出路再建術 眼内法 41 0.00 1.95 0.00 79.71
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術 その他のもの 30 0.00 2.87 0.00 71.83
K2684 緑内障手術(緑内障治療用インプラント挿入術)(プレートなし) 23 0.00 4.39 0.00 78.74
1位は白内障に対する水晶体再建術で視力低下を改善する治療です。患者さまのニーズに合わせて、日帰り手術、入院手術を選んでいただけます。2位は硝子体茎顕微鏡下離断術です。増殖糖尿病網膜症や網膜剥離、黄斑円孔などの網膜硝子体疾患に対する手術です。3位、5位の緑内障は放置すると失明の危険が伴う重篤な疾患です。その他、目と鼻をつなぐ鼻涙管が閉塞して眼脂や涙が溜まってしまう鼻涙管閉塞症に対する涙嚢鼻腔吻合術や、加齢の影響などによって瞼の機能に異常を生じる眼瞼下垂手術も行っています。
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 17 0.88 2.76 0.00 54.24
K3772 口蓋扁桃摘出術
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅳ型(汎副鼻腔手術)
K347-5 内視鏡下鼻腔手術1型(下鼻甲介手術)
K368 扁桃周囲膿瘍切開術
当科では慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎に対する鼻腔・副鼻腔手術、慢性扁桃炎に対する口蓋扁桃手術(摘出)、耳鼻科領域における良性腫瘍手術など、多岐にわたる手術を実施しています。常勤医1名から2024年度に2名に増員し、近隣のクリニックからの紹介も多く、耳鼻科領域の手術体制を強化しています。
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 15 1.40 6.93 0.00 73.80
K4741 乳腺腫瘍摘出術(長径5cm未満)
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない))
K4767 乳腺悪性腫瘍手術(拡大乳房切除術(郭清を併施する))
K4764 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴う))
乳腺外科では乳腺の悪性・良性腫瘍の手術を行っています。悪性腫瘍の手術では術中迅速病理検査により、センチネルリンパ節へのがん細胞の転移がないかを確認しています。転移がなければ腋窩郭清を省略することが可能で不要な郭清を避けることでQOL(生活の質)を高めることができます。乳がんは治療によって治る可能性が高い病気です。治療は手術だけでなく、抗がん剤やホルモン剤、さらに分子標的治療薬などによる薬物療法を組み合わせて行っています。2024年度に常勤医を迎え、入院・手術の体制を整備しています。乳がん治療に携わる看護、リハビリなどの多職種の技術・知識を高め、患者さまにより良い医療を提供できるように努めます。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる 23 0.30
180010 敗血症 同一 16 0.21
異なる 29 0.38
180035 その他の真菌感染症 同一 0 0
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 17 0.22
異なる
この4指標は感染症及び合併症の症例数、発生率を示したものです。
DIC(播種性血管内凝固症候群)とは外傷、悪性腫瘍、重度の細菌感染症などをきっかけに、全身の細い血管に血栓が生じたり、過度の出血症状が見られたりする重篤な合併症です。敗血症とは細菌やウイルスによる感染が全身に広がり、様々な臓器障害を起こす病態で全身性炎症反応症候群ともいいます。入院契機の欄にある「同一」とは、来院された時点ですでに重症な感染症を発症されていた症例です。「異なる」とは、入院後に感染が悪化した症例や、入院後に重篤な合併症生じた症例を指します。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の予防対策が
実施された患者数(分 子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
1381 1151 83.35
全身麻酔の手術などで同一体位のまま長時間静止することと下肢の血行不良で血栓ができることがあります。これを深部静脈血栓と呼びます。形成された血栓が下肢の静脈から血流に乗り、心臓を通過して肺の血管に詰まると、「肺血栓塞栓症」という状態になり、命にかかわる場合があります。
この深部静脈血栓を予防するために、当院では手術中は弾性ストッキングやフットポンプ(間歇的空気圧迫装置)を使用して血流の停滞を防いでいます。術後には早期に離床を促すことで肺血栓塞栓予防に取り組んでいます。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
579 561 96.89
血液培養は血液中の細菌の有無を確認したり、感染菌の種類を特定するために行います。2セット採取することで、常在菌の混入か血液中に存在する病原菌を判断しやすくなります。偽陽性による過剰治療を防ぐためにも血液培養は2セットで実施することが推奨されています。 一方で、この指標とは別に抗菌薬適正使用の観点からJ-SIPHE(感染対策連携共通プラットフォーム)に参加する全国の施設と血液培養検査の提出率を比較・検証する取り組みを行っています。AST(抗菌薬適正使用支援チーム)による院内ラウンドの実施により、2023年には血液培養検査の提出率は約2倍に増加しました。今後も医療と質改善に取り組みます。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
434 333 76.73
抗菌薬が効かない難治症例が増加していることが世界的な問題になっています。広域のスペクトル抗菌薬(幅広い細菌に効く抗菌薬)は効果が広範囲に及ぶ一方、副作用や耐性菌のリスクが高まります。培養検査によって原因菌が特定すれば、より狭域の抗菌薬の使用が可能になるので、適正な治療法を選択するために培養結果の情報は重要です。不適切な抗菌薬の使用は、耐性菌の発生や蔓延の原因になるため、当院では医師・看護師・薬剤師などの多職種によるチームで培養検査による原因菌の特定や、抗菌薬の使用などについて定期的なモニタリングを行っています。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
                    
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
84594 231 2.73
転倒・転落発生率とは、入院患者延べ数に対して、転倒や転落が発生した件数を千分率(‰)で示した指標です。これは医療機関における患者安全の重要な評価項目であり、医療の質を可視化するために広く用いられます。転倒・転落は高齢の方に多くみられます。環境の変化や入院前の状態と比べて筋力が低下したことにより、歩行中の転倒やベッドからの転落が起こる場合があります。入院患者さまの治療・看護にあたる職員で転倒リスクアセスメントの実施や環境整備に取り組むことで発生の減少に努めています。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
84594 3 0.04
3b以上の発生率とは、転倒・転落により、集中した処置や治療を要する傷害(例:骨折、手術、入院延長など)を負った事例のことを指します。
転倒・転落を完全に防ぐことはできませんが、重症化(3b以上の傷害)の事例に至らないように転倒リスクアセスメントの徹底や環境整備、過去の転倒事例を職員間で共有するなどの対策を講じて、1件でも多く防げるように取り組んでいます。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
2802 2782 99.29
手術部位が細菌に感染することを手術部位感染(Surgical Site Infection : SSI)といいます。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率とは、SSIを予防するために、手術開始の直前に抗菌薬を適切に投与できた割合を示す、医療の質を評価する指標です。手術執刀開始から1時間以内に抗菌薬を投与することで、手術開始から終了後2~3時間まで、血中および組織中の抗菌薬濃度を適切に保つことでSSIの予防に努めています。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
79277 133 0.17
褥瘡とは、長時間同じ姿勢でいることによって皮膚やその下の組織が損傷を受ける状態を指します。一般的には「床ずれ」とも呼ばれ、寝たきりの高齢者や自力で体位変換ができない人に多く見られます。d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡(じょくそう)発生率とは、入院患者に新たに発生した褥瘡のうち、真皮層まで損傷が及んだ重症度の高い褥瘡の割合を示す医療の質指標です。褥瘡の発生を予防するため、入院時に褥瘡発生の危険因子がある方については、褥瘡予防計画を策定し、発生予防に取り組んでいます。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数 (分母) 分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
5484 5364 97.81
65歳以上の患者さまの入院早期の栄養アセスメント実施割合とは栄養管理体制の質を示す指標です。
高齢の方は低栄養リスクが高く、低栄養状態では、免疫力低下・創傷治癒遅延など疾患の改善を妨げる要因となります。早期に評価・介入することで予後改善が認められ、入院期間の短縮にもつながります。当院では管理栄養士を病棟担当制とし、栄養面で患者さまの治療に携わり、多職種で連携して栄養管理・支援に取り組んでいます。
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和 (分母) 分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
80167 12435 15.51
身体的拘束は患者さまの自由や尊厳を奪う行為です。当院では身体的拘束はできるだけ行わない方針ですが、急性期の治療を行うため、患者さまの安全に関わる場合に最小限で実施することがあります。たとえば、点滴を抜いてしまう危険がある方などに一時的に点滴が抜けないように腕を拘束することがあります。身体的拘束の実施率を測定することで、安易な抑制を行っていないか、なるべく早く抑制を解除する努力をしているかを検証し、最小限の実施に努めています。
更新履歴
    2025年9月30日 更新履歴

  • 2025年9月30日 令和6年度「病院指標」を公開しました。